精神保健福祉士・介護福祉士を通信大学で目指す方法|受験資格と実習

精神保健福祉士や介護福祉士を通信大学で目指す方法と実習の準備を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が文部科学省・厚生労働省などの公的機関と各大学の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。学費・入学時期・課程の内容は年度によって変わるため、最新の情報は各大学の公式サイトで確認してください。

福祉の仕事をしながら、精神保健福祉士の資格を取りたい。でも、通信大学で受験資格が取れるのか、実習はどうなるのか分からない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、精神保健福祉士は通信大学で目指せます。福祉系の通信大学で指定科目と実習を修めれば、卒業と同時に受験資格が得られるんです。

この記事を読むと、受験資格のルートと、通信で進める部分・実習が要る部分の違い、候補の大学の探し方が分かります。

目次

精神保健福祉士は通信大学で目指せる?

先に結論

目指せます。保健福祉系の大学で指定科目を履修すれば、国家試験の受験資格が得られます。通信課程でこの科目を公式に案内している大学もあります。

ここでいう通信大学は、大学の通信教育課程、いわゆる通信制大学のことです。自宅でテキストやオンラインの授業で学び、レポートや試験で単位を取ります。

『通信制大学だと、資格の扱いが違うんじゃない?』と心配な方もいますよね。

実は、受験資格の条件は「指定科目を履修したか」で決まります。通信課程でも、指定科目と実習を修めれば同じルートで受験できるんです。

精神保健福祉士の受験資格のルート

指定試験機関の社会福祉振興・試験センターのルート図から、大学に関わるルートを抜き出しました。

今の状況大学・養成施設で試験
これから大学で学ぶ保健福祉系大学等(4年)で指定科目を履修受験できる
福祉系大学等で基礎科目を履修した短期養成施設等(6月以上)受験できる
一般の大学を卒業した一般養成施設等(1年以上)受験できる
社会福祉士に登録している短期養成施設等(6月以上)受験できる

社会福祉士と精神保健福祉士は、受験の申し込みの時に申請すると、試験科目の一部が免除されます。両方を考えている方には、知っておきたい点ですね。

「福祉系大学等」とは

指定科目や基礎科目を履修できる学校のことです。大学・大学院のほか、修業年限4年以上の専修学校の専門課程なども入ります。

3つの福祉の資格、通信で進める部分と実習・養成施設が要る部分

先に結論

社会福祉士と精神保健福祉士は、通信大学の中で受験資格まで進められます。介護福祉士は、通信大学を卒業するだけでは受験資格にならず、養成施設か実務経験が要ります。

『3つとも福祉の資格だから、取り方も同じでしょ?』と思いがちです。

ただ、受験資格の道は資格ごとにかなり違います。この記事では、通信で進める部分と、通学や勤務が要る部分に分けて表にしました。

資格通信大学で進める部分実習・養成施設・実務が要る部分通信大学だけで受験資格まで
社会福祉士福祉系大学で指定科目を履修現場実習(240時間以上の例。実務経験で免除の場合あり)進める
精神保健福祉士保健福祉系大学で指定科目を履修現場実習(210時間以上の例)進める
介護福祉士福祉系大学等の卒業まで介護福祉士養成施設(1年以上)、または実務3年以上と実務者研修進めない
社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士の受験資格を、通信大学で進める部分と実習・養成施設が要る部分に分けた図解

今の状況別に、どのルートから見るか

今の状況によって、最初に見るルートが変わります。当てはまる行から調べてみてください。

今の状況最初に見るルート
高校を卒業して、はじめて大学に入る保健福祉系の通信大学で指定科目を履修
短大・専門学校を出ている福祉系の通信大学に編入して指定科目を履修
福祉以外の4年制大学を出ている一般養成施設等(1年以上)、通信課程もある
社会福祉士に登録している短期養成施設等(6月以上)
福祉の仕事をしていて、社会福祉士も考えている両方の課程がある通信大学

精神保健福祉士と社会福祉士の関係

社会福祉士の受験資格も、福祉系大学等(4年)で指定科目を履修すれば、そのまま受験できるルートがあります。

両方の受験資格を同じ大学で目指せる通信課程もあります。東京福祉大学の社会福祉学科 社会福祉専攻では、希望に応じて社会福祉士と精神保健福祉士の受験資格を取れると案内しています。

心理の資格と迷っている方へ

相談の仕事をしたくて、福祉か心理かで迷っている方もいるはずです。

心理の国家資格の公認心理師は、通信大学で進められるのが学部の科目までで、そのあと大学院か実務が要ります。詳しくは公認心理師・臨床心理士は通信大学で目指せる?で紹介しています。

精神保健福祉士を目指せる通信大学のおすすめの考え方

先に結論

精神保健福祉士の通信大学でおすすめの大学は、生活と条件で変わります。公式で受験資格の課程を確認できた大学から、入学時期・スクーリング・学費で絞り込むのが近道です。

『結局どこがいいの?』と思いますよね。この記事では順位はつけず、候補に入れやすい大学を事実と一緒に紹介します。

公式で受験資格の課程を確認できた大学

大学公式で確認できたこと
東京通信大学人間福祉学科 精神保健福祉コース。資格に必要なスクーリングは新宿・大阪・名古屋の駅前キャンパスで実施
日本福祉大学福祉経営学部。社会福祉士・精神保健福祉士の受験資格。演習・実習のスクーリングは全国7都市で開講
東北福祉大学社会福祉学科。精神保健福祉士の希望者は4月生のみ
東京福祉大学社会福祉学科 社会福祉専攻。国家試験は卒業見込で受験できる
聖徳大学社会福祉学科に精神保健福祉コース

候補を絞る時に確かめたいこと

表の大学から2〜3校に絞る時は、次の点を資料で見比べてみてください。精神保健福祉士の通信大学でおすすめかどうかは、この答えで変わってきます。

精神保健福祉士の通信大学を絞るチェック
  • 精神保健福祉士の課程に、自分の入学時期で入れるか
  • 実習先は大学が調整するか、自分で探すか
  • 演習・実習のスクーリングが、通える場所で開かれるか
  • 編入した場合、指定科目と実習に何年かかるか
  • 社会福祉士も一緒に目指せるか

佛教大学は、精神保健福祉士の課程を2024年度から募集停止しています。社会福祉士の受験資格は引き続き案内しています。ほかの大学も含めて探したい方は通信大学一覧も見てみてください。

精神保健福祉士を目指せる通信大学を、入学時期・スクーリング・実習・学費の4つの点で絞り込む手順の図解

精神保健福祉士の通信大学で安いところを探す時は

安いところを探す時は、1年目の金額ではなく卒業までの総額で比べてみてください。実習やスクーリングの費用が別にかかる大学もあるからです。

年度を確認できた例では、東北福祉大学(2026年度募集要項・正科生)の初年度納入金は160,000円です。卒業までの目安は、社会福祉学科の1年次入学4年間で77.0万円、3年次編入2年間で40.5万円としています。

東京福祉大学(2026年度・正科生)は、入学金30,000円(編入学者は55,000円)、授業料149,000円(1年分)です。スクーリング履修費は8,000円×科目数がかかります。最新の金額は各大学の公式サイトで確認してください。

学費を比べる手順
  1. 1年次入学か、編入かを決める
  2. 入学金と授業料を卒業までの年数分で足す
  3. スクーリングや実習の費用が別か確かめる
  4. 実習で仕事を休む期間の収入の変化も考える
  5. 2〜3校を同じ条件で並べる

費用の見方は通信大学の費用はいくら?でも詳しく紹介しています。

すでに大学を卒業している人の道

一般の大学を卒業している方は、一般養成施設等(1年以上)を使う道もあります。一般養成施設の入学資格になる「一般大学等」には、大学・大学院のほか、大学改革支援・学位授与機構から学位を授与された人なども入ります。

社会福祉士の養成施設一覧(令和8年4月1日現在)では、課程欄が「通信」の施設が、短期養成施設で13件、一般養成施設で54件載っています。精神保健福祉士では、東京福祉大学の精神保健福祉士短期養成通信課程が、2019年から専門実践教育訓練の指定講座になっています。

大学のページでは、給付は経費の50%(年間上限40万円)と案内されています。ただし、これは大学の通信教育課程(学士課程)ではなく養成課程です。給付の条件は、厚生労働省やハローワークの案内で確かめてみてください。

実習の準備はどうする?日数と時期を知っておこう

先に結論

精神保健福祉士の実習は、機能の違う2か所で合計28日間(210時間以上)の例があります。仕事を続けながら目指すなら、休みの取り方を入学前から考えておくのが大事です。

『働いているのに、実習の日数を取れるかな』と不安になりますよね。

ここは早めに準備しておきたいところです。日本福祉大学が公開している実習の例を見てみましょう。

資格実習の場所と日数(日本福祉大学の例)時期
精神保健福祉士医療機関で12日間(90時間以上)、障害福祉サービス事業所等で16日間(120時間以上)。合計28日間大学の案内で確認
社会福祉士実習A 24日間(180時間以上)、実習B 8日間(60時間)。合計32日間かつ240時間以上実習Aは5〜8月、実習Bは10〜11月。いずれも4年次以降

日本福祉大学は、社会福祉士を取っても精神保健福祉士の実習日数は短くならないと案内しています。両方を目指す方は、実習の日数を足して考えておきましょう。

実習に向けて準備しておきたいこと

実習の準備チェック
  • 実習の時期と日数を、入学前に大学へ確かめる
  • 職場に、実習の期間の休みを早めに相談する
  • 実習先が自分で探すのか、大学が調整するのかを確かめる
  • 実務経験で免除になる場合があるか確かめる(社会福祉士)
  • 演習・実習のスクーリングの開催地と日程を見ておく

実習の日数を、仕事の予定に置きかえてみる

日数だけ見ると、どれくらい休むのか想像しにくいですよね。例として、平日に週5日ずつ実習に行く形で計算してみます。

精神保健福祉士の28日間なら、およそ6週間です。社会福祉士の実習Aの24日間なら、およそ5週間になります。

実際の通い方は実習先や大学で違います。それでも、このくらいの期間をまとめて空ける必要があると分かると、職場や家族への相談がしやすくなるはずです。

職場への相談は、例えばこんなふうに切り出してみてください。

「資格の実習で、来年の夏に何日かまとめて休みをいただきたいのですが、ご相談できますか?」

スクーリングはどこで受ける?

演習・実習の科目のスクーリングは、大学によって開催地が違います。日本福祉大学は全国7都市で開講していて、演習・実習の科目は卒業単位数に含まれません。

東京通信大学は、通学不要で卒業できる一方、社会福祉士・精神保健福祉士はスクーリングと実習が必要だと案内しています。自宅から通いやすい場所で開かれるかも、選ぶ時の大事な点です。

よくある失敗

「通学不要で卒業できる」と書かれていても、資格の科目は別のことがあります。卒業の条件と、受験資格の条件を分けて確かめておきましょう。

働きながらの学び方は社会人・主婦の通信大学でも紹介しています。

介護福祉士は通信大学で取れる?

先に結論

介護福祉士を通信大学で目指したい方も多いですが、通信大学を卒業するだけでは受験資格になりません。大学を出たあと養成施設に1年以上通うか、実務経験3年以上と実務者研修が必要です。

『福祉系の大学を出れば、介護福祉士も受けられるんじゃないの?』と思う方もいますよね。

社会福祉振興・試験センターのルート図では、福祉系大学等を出た人は、介護福祉士養成施設(1年以上)に進むルートになっています。

介護福祉士の主なルート

ルート条件
養成施設ルート(高校等から)介護福祉士養成施設(2年以上)
養成施設ルート(福祉系大学等から)介護福祉士養成施設(1年以上)
実務経験ルート実務経験3年以上と実務者研修

実務経験は、従業期間3年以上(1,095日以上)かつ従事日数540日以上が条件です。平成28年度(第29回)の試験から、実務者研修の修了も必要になりました。

受験資格に、国籍・性別・年齢・学歴などの制約はありません。第37回(令和6年度)の試験から実技試験はなくなり、筆記試験だけになっています。

介護の仕事をしながら介護福祉士を目指す流れ
  1. 介護の仕事で、従業期間と従事日数を記録しておく
  2. 実務者研修を修了する
  3. 従業期間3年以上かつ従事日数540日以上になったら受験を申し込む
  4. 筆記試験を受ける
通信大学で学ぶ意味はある?

介護の仕事をしながら通信大学で福祉を学ぶ方もいます。社会福祉士や精神保健福祉士と組み合わせて、仕事の幅を広げる形も考えられます。

精神保健福祉士についてよくある相談

先に結論

多いのは「社会福祉士を先に取るべきか」「一般大学卒でも通信で受験資格が取れるか」「両方取れる通信大学はあるか」などです。公式で分かる範囲でお答えしますね。

精神保健福祉士になりたいけど、社会福祉士を先に取ったほうがいい?

どちらを先に取るべきか、という相談です。

ルート図では、社会福祉士に登録している人は短期養成施設等(6月以上)で精神保健福祉士を目指せます。一方で、保健福祉系の大学で指定科目を履修して、最初から精神保健福祉士を目指すこともできます。

試験科目の一部免除があるので、両方を考えているなら同じ大学で目指す形も候補になります。ただ、実習は両方の分が要るので、時間の余裕と合わせて考えてみてください。

一般の大学を出ているけど、通信制大学の受講だけで受験資格は取れる?

すでに一般の大学を卒業している、という相談です。

一般大学等を卒業した方は、一般養成施設等(1年以上)を修了すると受験できるルートがあります。通信課程の養成施設もあるので、大学に入り直す以外の道も比べてみてください。

通信制大学に編入する場合は、指定科目と実習を修める必要があります。何年で修められるかは、大学に問い合わせて確かめましょう。

子育て中でも、通信大学で精神保健福祉士を目指せる?

大学を出てすぐ家庭に入り、子育てが落ち着いてから資格を取りたい、という相談です。

すでに大学を卒業しているなら、一般養成施設等(1年以上)を使うルートがあり、通信課程の施設もあります。大学に入り直すより短い期間で受験資格に届く場合があるんです。

どちらの道でも、現場実習はまとまった日数がかかります。家族の予定と合わせて、実習の時期を早めに確かめておきましょう。

社会福祉士と精神保健福祉士のダブル受験資格がとれる通信制大学はある?

両方を通信で目指したい、という相談です。

社会福祉士と精神保健福祉士の両方の課程を公式に載せているのは、東京通信大学・日本福祉大学・東北福祉大学・東京福祉大学・聖徳大学です。

このうち、1つの専攻で希望に応じて両方の受験資格を取れると公式に書かれていたのは、東京福祉大学の社会福祉専攻でした。ほかの大学はコースが分かれている場合もあるので、両方を同時に目指せるかは資料で確かめてみてください。

気になる大学は2〜3校に絞って、資料を取り寄せて比べるのがおすすめです。実習の時期やスクーリングの開催地は、資料を並べると違いがよく分かります。比べ方は資料請求で比べる方法で紹介しています。

通信大学ガイド

気になる通信大学の資料を取り寄せて比べたい方へ

通信大学は、学費の仕組みやスクーリングの有無、取れる資格、入学時期が大学ごとに違います。気になる大学を2〜3校に絞ったら、資料を取り寄せて同じ観点で見比べるのが近道です。資料請求で確かめたい点と、届いた資料の見比べ方をまとめました。

無料通信大学の資料請求で比べる方法を見る

学費・入学時期・募集の有無は年度で変わります。最新の情報は各大学の公式サイトで確認してください。

よくある質問

精神保健福祉士の受験資格は、通信制大学と通学の大学で違いますか?

受験資格は、指定科目を履修したかで決まります。通信課程でも、保健福祉系の大学で指定科目と実習を修めれば受験資格が得られます。

通信大学で精神保健福祉士を目指す時、通学はありますか?

演習・実習のスクーリングと現場実習で、通う日があります。開催地や日程は大学で違うので、入学前に確かめておきましょう。

精神保健福祉士の実習は、社会福祉士を持っていると短くなりますか?

日本福祉大学は、社会福祉士を取っても精神保健福祉士の実習日数は短くならないと案内しています。ほかの大学の扱いは、各大学で確かめてみてください。

通信大学の精神保健福祉士の課程は、秋入学でも始められますか?

大学で違います。例えば東北福祉大学は、精神保健福祉士の希望者は4月生のみと案内しています。出願前に、課程の入学時期を確かめておきましょう。

介護福祉士の受験資格に学歴は要りますか?

社会福祉振興・試験センターは、国籍・性別・年齢・学歴などの制約はないと案内しています。実務経験ルートなら、実務経験3年以上と実務者研修の修了が条件です。

まとめ

この記事の要点
  • 精神保健福祉士は、保健福祉系の通信大学で指定科目と実習を修めれば目指せる
  • 社会福祉士と両方の受験資格を目指せる通信課程もある
  • 精神保健福祉士の実習は2か所で合計28日間(210時間以上)の例があり、早めの準備が大事
  • 一般の大学を出ている方は、通信課程のある養成施設を使う道もある
  • 介護福祉士は、通信大学の卒業だけでは受験資格にならない
通信大学ガイド

通信大学ガイド 編集部

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